フードアーティストと名乗る以前は、「学校を卒業したら、最短コースで自分の店を持ちたい！」それが私の夢でした。ですが、飲食業界の実態は、夢見ていたよりも遥かに体力勝負。メンタルも、打たれ強くなくてはなりません。

卒業してからの数年は、とにかく《耐える＝夢を叶える》と思い込むようにお店での仕事をしていました。そんな生活では、綻びが出てきます。最後には、部屋で倒れた拍子に、頭を怪我してしまったんです。

　そして私は、その怪我をきっかけに地元の静岡に戻り、“お店を持たずに”静岡から様々な土地に出向く、フードアーティストになりました。

提供するのは、『映画のように紆余曲折な誰かの物語』と『目と心で栄養を補給できる、色彩豊かな食事』。

　アーティストと言うと仰々しいですが、もとは単なる映画好きで、大好きな映画を料理で表現し始めたのが始まりでした。

中でも、『グレイテスト・ショーマン』という“サーカス”を舞台にしたミュージカル映画が公開された時、あまりに感動したことがきっかけになり、“食べるアート”が誕生しました。

その物語に魅了されて、一皿だけでは表現しきれないと居ても立っても居られない衝動に駆られたのです。

そして、高台にある一軒家のギャラリーを紹介していただいて、自分で本気でパーティーを開催しました。

前菜からデザートまで、ゆっくり時間をかけて、映画のストーリーを一つずつ料理で提供しました。デザートのケーキは、テーブル一面にアクリル板を敷き、それをサーカスの舞台に見立てて、お客さんの見ている前で20分程の時間をかけて盛大に盛り付けをしたのです。

内心は、とても緊張して、黙ったら緊張してるのが伝わってしまうのではないかと焦ってました。

ですが、私なりの“ショー”をつくっているようで、とても良い気分だったのです。

それだけでなく、お客さんも一体になって絶賛してくれたのです！「今までにないような体験だった」、「刺激になった」「私も何かやってみたくなってきた！」とご感想をいただき、お客様の人生に“きっかけ”をつくることができたと体感しました。

それから、映画『グレイテスト・ショーマン』のように“ショー”のような料理の提供の仕方を自分のスタイルにしました。

それが、“食べるアート”です。

ようやく自分らしいスタイルを見つけたと思った矢先、世界中でコロナウィルスが蔓延し、打ちのめされたような気持ちになりました。どんなジャンルの方々も少なからず、心にダメージはあったのではないでしょうか？

ですが、2022年には、コロナ禍の黙食をテーマにした“食べるアート”のコンセプトが評価され、渋谷ヒカリエで13年間開催されているMONSTER Exhibitionに採用されるなど、逆境をバネに大きな一歩を踏み出すことができました。

もちろん試行錯誤に終わりはありませんが、「最も崇高な芸術とは、人を幸せにすることだ。」という映画の名言をお守りに、この度『“食べるアート”・サロン』の開催に至りました！

このイベントが、あなたにとって、何かを始めるきっかけやエネルギーチャージになることを祈って準備をしています。

ぜひ、ご一緒に幸せな食体験をつくりましょう。

お一人での参加も大歓迎です。会場でお目にかかれることを楽しみにしています！